ふもとのさんかく  2020.04

筑波山のふもとに建つ、藍染め(あいぞめ)の工房を併設したさんかく屋根の住まい。古くからの集落に住むための、民家の大きな屋根型を踏まえた、そして大工技術が生かされたたたずまいです。屋根に設けた開口は、閉じすぎないことを表明する社会の窓であり、仕事場と住まいの適度な距離を保つための緩衝空間(ルーフデッキ)である。そのルーフデッキからは、四季折々に変化する近景としての筑波山や遠景としての日光連山を屋根越しに眺めることができる。豊かな自然と、魅力的な?人間関係の中で暮らすこと、そしてつくばの中心地や都心からの適度な距離を設定して暮らすこと、自ら選ぶリモータブルな暮らしの理想型が、ここにあるような気がします。