合板打放しのローコスト長屋住宅 2013.06

北茨城市に建つ2戸で1棟の長屋住宅です。ここでは、求められたローコスト化に対し、柱や梁などの骨組みの断面寸法を1種類に限定し、内部の壁天井を構造用合板のあらわしとして、仕上材を兼ねることによって、坪単価30万円台を達成しました。火気使用室も石膏ボードの直仕上げです。しかも、外部に面する壁には24mm厚の合板を張ることで間柱(まばしら)を省略し柱の大きさ分を内部空間として使えるようにしています。なるべく釘や金物を見えなくし、合板の表情を吟味することが、通常の下地材を仕上げ材に転用するポイントです。

どこにでも画鋲や釘が打て、足で蹴っても破れない壁や、あらわされた骨組を持つ住まいとは、メンテナンスが容易で、しかも自らの好みに応じて書き加えていくことができる、成長する家ともいえるのです。

 

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